今回加工したのはTOMIXから2024年にリニューアル再生産された185系0番台のストライプ10連です。品番でいうと98566と98567ですね。
加工内容としては、別体化等はなし、パーツの追加も最小限にとどめ、塗装による質感向上や情報量アップを主眼に置きました。
再現した列車
今回は、2014年頃の3735M。10連の湘南ライナー15号です。うちの185に踊り子運用が多いこと、座席の向きの関係から下り運用にしたいこと、上野東京ライン開業前を再現したいこと等から製品付属の列番シールを生かせること等から選定しました。
屋根

実車の屋根はザラザラしているため、それを再現しています。サーフェイサーをメタリックマスターで希釈したものでベースを作り、その後グレー数色を薄く砂吹きしています。また、屋根上機器、クーラー、パンタグラフ等は再塗装しパンタグラフ周辺はウェザリングを施しています。ザラ屋根化は、個人的には国鉄車には必須の加工です。模型は上から見ることも多いため、屋根の質感が大きく変わるだけでも印象が大きく向上します。
床下

床下は今回は軽めのメニューです。車輪も含めてタミヤの艶消し黒で塗っただけ。細かい色差し、ウェザリング等はしていません。それでも、タミヤの艶消し黒はつやが全くなく、ざらついた質感になってくれるので、重厚感を得ることができました。タミヤの艶消し黒はお気に入りの塗料で、他の国鉄車の床下にもなるべく施工するようにしています。
ボディ

インレタで各種標記を再現しています。使ったのは、
・くろま屋 S-107 185系0番台車番
・くろま屋 171 乗務員室標記
・世田谷車両 禁煙標記インレタ2
・世田谷車両 汎用号車標記(国鉄)
・世田谷車両 185系標記インレタ(緑)
です。いずれも情報量が増えるので効果は大きいです。
内装

簡単にですが、内装も手を入れています。
普通車については、床を茶系(ウッドブラウンあたりだったと思います)、座席をオリーブグリーンで塗装。グリーン車については床をニュートラルグレー、座席をブルー(ティータンズブルーだったかと)で塗り分け。いずれも、カモ井の白マスキングテープで枕カバーを再現しています。装飾用のマステなのでしっかりしていますが、はがれるリスクはあるので塗装で再現するメリットもあるかと思いますが、マステのほうが布感が出るのと、白の塗分けをきれいに施工する自信がなかったです。
色についてはネットで画像検索しつつ、比較的近そうな色を選んでいますが、室内灯の光加減でも見え方が変わるし、そこまでまじまじと見るものでもないので、あくまで雰囲気重視で深追いはしていません。手間はかかりますが、比べてみたときに見栄えが大きく変わるのと金銭コストはそこまでかからないので、個人的にはやや優先度高めの加工です(座席が2色だったりすると面倒ですが)。
その他追加パーツ等

表示はジオマトリックスのものを使用、「湘南ライナー」表示を張り付けています。前面幕も同じくジオマト、ボナファイデの愛称幕ガラスパーツも併せて使用しています。ボナの愛称幕パーツは、ややオーバースケール気味ではありますが、雰囲気が良くなるので個人的にはよく使っています。
前面の印象向上としては、ヨミレンズも使っています。
また、夜に走る列車かつ内装に手を入れていることから、室内灯も組み込んでいます。今回採用したのはN-DNA lightsの蛍光色で、光源を上向きに取り付けています。この室内灯は色味が非常によく(肉眼は写真よりも黄色味が強いです)、1本300円と低価格、ちらつきにくいということで個人的に気に入っており、古めの車両は基本的にこれを使っています。光源を上向きに取り付けることで、ムラのない実感的な光量になり、側面幕も光ってくれます。
185系は個人的に目にする機会も多く、思い入れのある車両であったので、印象向上できてよかったです。実車は先日引退してしまいましたが、末永く走らせて楽しみたいと思います。
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